「怪談かさねが淵」中川信夫監督 1957年
この監督は本当に息の長い監督です。そして主演の丹波哲郎。「大霊界」見たばかりなので
この映画はおかしささえあるのですが、俳優生活も本当に長いですね。新東宝のマークも今では珍しくなってしまいました。古い映画ですが怖さはありますよ。
「累ヶ淵」って千葉が舞台でしたっけ。舞台の場所は意外と覚えていないものですね。下総です。年月を経て見ると違った発見があるものですね。武士があんまから金借りているので江戸の中期以降でしょうし、飲んでいる酒が清酒なので武士階級は清酒を飲めたのでしょうか。この映画が正しいというわけではありませんが、なにせ「人間の条件」ではないおですが終戦から干支で一回りしかしていないときの映画ですからちょっと感慨深いものがあります。
とにかく、借金しているのに清酒飲めているので、怪談の主人公になってしまうのでしょう。武士階級の矛盾ですね。一番階級が高いのに金はなし。あんまを手打ちにしてしまうなんざ私でもできません。基本的にハンディキャップのある人はいじめたりできないものです。この武士はおかしいのでしょう。妻にもつらく当たるし、奉公人に死体の処理をさせます。妻が葬式に行くといったら怒って肩をもませるなんざ、普通の人間はできません。わざとしているなら別ですが、おかしい行動ですし発言です。ここで告白しますと、夜ひとりでこの映画観ていたのですが、ここで観るのやめました。背中がぞっとしてきました。ここからあとのことは後に観たのだと思ってください。語り口から気持ち悪くなりました。
次の日です。笑い
結局、武士も気がおかしくなり、妻を切り、そこいら中にあんまの顔が浮かぶ上がり自分で塁ヶ淵に落ちて行きます。そして残った子供は羽生屋にもらわれていきます。(拾われていきます)