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そしてこの油脂会社、重役の椅子を用意するということで殺人を会社の従業員に依頼するもんですかね。まあこれも主人公が仕組んでいるんですがね。用意された銃はまずい感じがします。抜け目なくすべて燃やしましたね。まあ特別背任、資本充実違反(うーんみんな商法違反だ)殺人教唆と脅して200万株手にしようとします。

実際手にして従業員兼大株主の誕生です。そして社長令嬢まで婚約してものにします。

そこにのっとり屋の登場。この会社のっとりたいとのこと。200万株を時価の3倍で買うとの打診。実際特定株200万株ですのでこののっとり成功でしょう。(役員の中から200万株調達してます)。売ってドルに変更の要求。そして有頂天になっているときに風吹ジュンが再登場。いやな予感です。いままでに成功を駆け上っているやつが女で何回失敗していることか。そんな映画は見たくないのです。飽きました。成功する映画が見たいのです。まあうまくいくなと、そしてヘロインも高く売れたし、多分この男は昔からの風吹の方を選ぶだろうと思ってみてましたが、なんだよ、この映画。また同じことの繰り返し。彼女に刺されます。ここで最高につまらなくなります。こんなものか。ダサい。

2/5

 

「偶然(ぐうぜん)」キエシロフスキ監督 1981年

不思議な映画です。出てくる人物が、魅力的な外見ではないのですが見入らされてしまうような人ばかりです。そして、カットの角度が良いし、画面の色が良いです。さらには作ることのできない社会主義の時代の風景。さらにデンマークとの距離。この監督の映画にはスウェーデンやデンマークとポーランドとの距離の近いことを感じます。ドイツとは近いようで遠いのでしょうが。とにかく、ソビエト、東欧の映画にはこの人今何をしているのだろうか?と役者のドラマを考えさせられる構造が必然的に備わってしまいますね。映画でもマルクスの授業をしている教授、現実には今どんなことを教えているのでしょう?逆に日本の大学ではまだマルクスを教えている人もいるのです。

医学部を途中で休学して共産党に入るのですが、その動機はあまりはっきりしません。その男(A)は共産党の政策の失敗のつけを清算しにある病院に出向きます。そこで共産党でも悩みます。初恋の女に再会して恋愛に落ちるんですがこの恋でも悩みます。なにか、人生は偶然の重なりであってその状況に応じて悩み判断していくといいたいかのようにAは悩み続けます。あるときその恋人が捕まります。Aはそれで嫌気が差して党を距離を置いてみるようになります。恋人も尋問の後はAに対して冷たくあしらうようになります。Aが党幹部の娘と婚約するようなこと聞かされたのでしょう。権威主義のA、さらに上昇志向のために恋人も恋愛も関係ないA。そしてなかば減熱してフランスへ行こうとするとストで足止めを食います。

しかし、そこでもう一度党のメンバーに会う前のワルシャワ行きの列車のシーン。この列車に前は飛び乗り、党員として病院で活躍したり悩んだりしました。今回は乗り遅れます。どんな人生になるのでしょう。なんと,教会側のメンバーになります。まるで正反対。マザーテレサの話の引用などを聞かされます。そしてあの病院で反体制派がやっていたような集会に参加する側になっています。そして出会う友人はデンマークにいたときの男の友人です。今度もまた仲間だと思った連中に疎まれ、またもフランス行くときにストでいけなくなります。

するとまたあのワルシャワ行きの列車に乗るシーンに戻ります。また乗れませんでした。しかし同じ大学の女の子が見送りに来てました。そして大学に復学して付き合っていると妊娠してできちゃった結婚。卒業のときも大学に残ってくれと。「最近やけについている」と笑いながら言うAの顔が印象的です。このときは党も信仰も信じないAがいます。ただまじめな医者です。しかし当然同じ時間を違う角度で生きているのでほかのメンバーは同じです。ただ、立場が違うので接し方は違うのです。人生、運命、偶然、意外と同義かもしれません。幸せそうでしたが最後の場合もたまたま偶然に外国の航空会社の旅行券だったのでストは回避できたのですが、悲劇もまた出会ってしまったのです。

実に静かですがとてもよい作品ですよ。音楽は「戦場のピアニスト」と同じ人。

2/6

 

「はるかな旅・日本人2」NHK 2002年

巨大噴火に消えた黒潮の民

鹿児島の上野原遺跡の9500年前の様子。鬼界カルデラから出てきたつぼ型土器、定住集落のあと。時代が早いです。実はこの遺跡知りませんでした。食べ物は、炉で蒸したり燻製を作ったり。おいしそうですね。基本的に土地の所有権なんてないからおいしいところに人はあつまります。また紋様が貝殻なので海とつながりが深いこと。それは北から来た人々がマンモスとつながりが強かったことと同じです。

そして沖縄(ここも日本というのは良いですね)で見つかった港川人(日本最古の人骨、氷河期末期)の頭蓋骨の形状が南方(インドネシアのジャワ島)のワジャク人と似ていて中国大陸系の形でないこと。なぜここに住んでいたのか?それは氷河期住みやすかったから。そして氷河期はジャワ島付近は島が連なる大陸だったのです。(スンダランド)

しかしご多分に漏れず、氷河期が終わるとまた島々に戻ります。そして人口密度が高いので海に出ていかなければならないのです。必要性アプローチの結果人類で一番最初に航海術を取得しました。ユーラシア大陸の人々は自分の大陸がなくなってしまうという必要性アプローチがなかったのです。その一部はフィリピンにたどり着いて、いまでもある種族のDNAを検査するとホモサピエンスに近い値が出てきます。そのフィリピンから5000キロにわたって流れる黒潮がこのような人類を沖縄まで運んだということ。この黒潮は世界最大級の海流ということです。日本は恵まれた条件がそろってますね。かつおなどもこの海流で運ばれます。そして12000年前黒潮の流れがより日本列島沿いに北上します。そして九州にたどり着きます。そしてそれに伴い照葉樹の森が広がります。そこからはマテバシイやヤマモモなどあく抜きしないで食料となるものがたくさん取れたのです。そのことが定住生活につながります。

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