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「8人の女たち」フランソワ・オゾン監督 2002年 フランス

まず特典の女優たちのインタビューから見ました。内容というよりやはりそこに魅力がありますね。すべて、インタビューの画面でもきれいでした。ちょっとベアールが地味な感じでしたがインタビューでも女優していましたね。皆様。

いや、はじめの蘭やらひまわりやらバラがイメージなのでしょうが、映画に入ったとたん、びっくり。あの人がこんな感じになっている、映画なんだなあ、と感心してしまいます。まあずるい鑑賞方法なのでこういう感動もあるわけです。普段の顔のほうが本人なので良いですね。変わることができるのが女優なんでしょうが。

リュディヴィーヌ・サニエの「パパは流行おくれ」パパが好き、で始まるのが良いですね。ここでこの映画ただものではないと確かに思いました。後ろの二人(母親と姉)も踊りが良いですね。そして殺人。家族しかいないということで家族会議。このときのテーブルに顔が反射するように撮っているのです。きれいですね。ここまでのテンポは陽気な歌から一転して犯罪に、しかしなにかおかしい画面という感じでしょうか。まずは叔母が疑われます(イザベルユペール)。それを追って慰めようと母が立てるようになります(クリスマスの奇跡、ダニエル・ダリュー)。

家政婦(エマニュエル・ベアール)は犬はほえていないので誰も入っていないというのです。そして深夜、ハーブティーを持って行ったことを告白。この家政婦はかなり短期間にこの家に入り込んで内情を詳しい。もう一人の家政婦の裏の商売を知っているんです。するとこの殺人に関して株券の盗難が絡んでいることが判明。一家の危機ですね。ぜんぜん危機に見えないのは使われている色がカラフルだからでしょうか。しかしいつもこういう財産争いを見て思うのですが、誰が多くもらったかで争うのです。みんなで稼ごうという発想をすると良いと思うのですが。あるものを配分しようとするからおかしくなるので、なぜならば配分の線引き、いわゆる基準はあってないようなものだからです。人間は弱いですよ。争いの中で、叔母が(イザベルユペール)が「告白」愛しているのにをピアノを弾きながら歌います。そのときも周りの家族が階段で座りながら楽しそうなんですよ。

被害者の妹(ファニーアルダン、家政婦と仲が良い娼婦、そして兄と近親相姦)が登場します。これで8人。誰かが電話をかけてきたというのが来た理由。歌は「愛のすべて」衣装が赤と黒。情熱ですね。

しかしそのあと、叔母と夫が仲が良いのがばれてしまうのです。そして殺人の時間にみんな部屋から出たり入ったりしているのです。基本的に夫婦が仮面夫婦なんでわかりにくい。

妹が最後に脅しをかけていることもわかりましたが、犯人をみんなで見つけようとしているのですが家族内のことですし、私からすると、みんな(女優たちが出演したいろいろな映画が頭をよぎり懐かしいので、犯人なんてどうでも良くなってます)かわいいから、話の展開はどうでも良いのです。

どうでも良いと思うととてつもない展開になりますね。娘は実は前の日に来ていて父親に妊娠したことを打ち明けていたのです。妊娠して妹は彼はどんな人?と楽しそう。そこでヴイルジニー・ルドワイヤンの歌「モナムール・モナミ」。これもサニエと姉妹でかわいいシーンです。あとで出てくるのですが妊娠した父親は被害者たる父親だったのです。でもこの長女は実の子供ではないので近親相姦ではないのですが。。。近親相姦何回出てきましたっけ。2回目ですよね。未遂が1回。めちゃくちゃな家族です。

家政婦もうそをついているのがわかります。妹を迎えに来たのです。二人はレズです。歌は「ひとりぼっち」愛のかたち。もう一人の家政婦は(ベア−ル)は被害者の愛人でした。もうめちゃくちゃな関係です。多分映画というだけで実際は成り立たない関係ですよ。ちょっとした事件で(家政婦レズ)が脅かされてしまったのです。何か知っているのですが言わなくなってしまった。家政婦愛人の歌「裏か表か」女の魅力、なぜ愛人になったかです。それを聞いたのは叔母様ですがその叔母も女に変身してドレスアップします。イザベルユペールだからできるのかな。

愛人がいることがばれた妻は歌う。「あなたは決して」同じ男を愛した女。カトリーヌドヌーブのショーです。そして真相が明るみに。

最後にダニエルダリューのショーです。「幸せな愛はない」。真相はまあ孤独です。

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