説明はすごい「生きとし生けるものでいずれ死ぬと知っているのは人間だけ、そして視に対する恐怖を感じているのも人間だけ、なぜか?死んだ後を知らないから」やはり楽しい映画です。こういう突き抜けた人は楽しいですよ。中途半端に悩んでいる人の映画はつまらないし、観ていてつらいところがあります。そして私自身が魂と肉体の分離は当然あると思うので、なにか見ていて説得力はないのですが、わかる感じはします。しかし人間の条件の途中にこの映画観ている自分がおかしい。バスの転落事故で死んだ人たちを例に挙げてますが、これ経験あるんです。がけから車で落ちたことあるんです。下に雪があって助かったのですが、これは本当に長い時間のように思えましたよ。あとこの映画、魂が人間のかたちをしているのは愛嬌というものでしょう。あとは製作する国によって共通の言語が母国語になるんでしょう。映画として成り立たせるためです。お客さんは生きている人間ですから。本当かな。
自己保存欲、食欲、性欲のうち前者の2つはなくなるかほとんどなくなるため、無法地帯になるということらしい。まあ反発しないでおきましょう。突然、山が割れてその谷間を通ると海がありそこで禊をして三途の川に着きます。ここから霊界。ちょっと「コンタクト」の宇宙とのつながりみたいですよ。ここからがいけません。趣味思考が集まるコミューンができているというのですが、映像的には音楽もちょっと無理があるかな。ロケは多分五箇山。「一段上に行くためには人間界の修行が大切なんです」このせりふうけてしまった。まさに「人間の条件」のAの状況です。「地球は魂の流刑地」というのもほかに魂の行くところがないということですね。すごい。「死は束縛から自由への瞬間」という説得性。
言葉ではなくイメージの世界でしたが、わかりやすい。この映画今は、このあとに出てくる新興宗教の犯罪などであまりテレビでは放映され難いでしょうし、レンタルもされにくい感じはします。しかしそれなりに楽しめた私はおかしいのでしょうか。わかりやすいし、説得力はある。特典のインタビューも面白い。と思いました。ネットで検索してもこの映画の評価悪いんですよね。
「中国の鳥人」 三池崇史監督 1998年
笑う。はじめからいい加減な映画だ。会社の隠れた不正の尻拭いの役を知らずに中国へ派遣された男Aがだまされた、やくざもどきに脅されて始まります。中国に出張に行ってから事実を知っても、うらむべく上司同僚は日本だしね。
中国を馬鹿にするのもいい加減にしろというか、ありそうなシチュエーションというか運転手の運転はめちゃくちゃです。ガイドの日本語もめちゃくちゃです。このガイド「ひどい田舎だから、毛沢東知らない爺さんもいるくらいだから」うーん、センスあるせりふだなあ。やはりこの監督はいいですね。変な旅行者もいます。「雲南のあたりって、日本の源流といわれて、羽衣伝説なんかもあるから、日本で見つかった遺跡にある、羽の生えた人間を探しに来た」ということらしい。筋は通っているんです。
またね、役者に過酷な演技を要求してますね。それに本木さんと石橋さんは見事に応えて、楽しいコンビになってます。すべてのシーンが楽しい。スパイスがガイドのぼけ、です。
しかしきのこ食べた時(このシーン良いですね)ガイドが倒れたときはちょっと驚きましたね。置いてきぼり食ったか、と思いましもん。
そして目的地について(景色がすごくいい)鳥人の学校を見つけ、やくざのほうが真剣になります。ここで出てくる村民の役、日本人が何人くらいいるんでしょうか?日本人の源流といいますが、この辺とバイカル湖周辺は本当にあの人に似ていると思い当たる人にいくらでも出会います。そして景色が少し耶馬渓とか高千穂に似ているのは気のせいでしょうか?
やくざのほうが率先して地元とくに飛ぶ鳥学校に馴染んでいきます。そこで先生のおじいさんがイギリス空軍の兵隊だったこと、航空機が落ちたときここで骨をうずめたこと、そして英語で秘伝書を残して行ったこと、などを知ります。おじいさんはここで秘伝書の原典を見つけてどうにか解釈をしていたんです。その翻訳を始めます。そして孫が歌っている歌は恋愛の郷愁の歌ということがわかります。
そのあたりから彼らの順風が吹き始め、すべてがうまくいくのですが、やくざは土地の自然に魅了されたのか同化を始めます。日本が小さく見えてきたんでしょう。あと近代化を阻止したと思っちゃったんです。笑い
そして二人は、あの羽で飛べるかどうか、信じているかを自ら試し、飛ぶことにします。それが出来たなら村の人々に人神として祭られ言うことは詔となることでしょう。これにチャレンジします。まあ失敗しますがヤクザは居残り、土地のものというか土地のもの移譲に自然を愛するアドバイザーとして生活していつの間にか飛べるようになりましたとさ。
いい映画だなあ。この監督の作品とは思えない。ずば抜けて良いですね。
「チャタレイ夫人の恋人1」 ケン・ラッセル監督 1993年 英国
テレビ用に作られたみたいですね。この映画は良いです。長いので1から4というまとめ方します。もともとこの監督好きです。「チャイコフスキー」で出会い「トミー」で熱狂し、この映画もいい。
主役の2人はかなり良いです。ジュエリー・リチャードソン(A)と野蛮な門番(B、ショーン・ビーン)ともにすばらしい、美人、美男子ぶり。英国の風景も最高です。愛情も最高の映画です。
1は「ざわめく心」