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しかし公認の脱獄には笑いました。おかしい映画だな。でも雰囲気はわかるんですよ。

渡哲也ふんするチンピラの不始末で池袋と新宿が和解できなくなって全面戦争になるなんて素敵ですね。暴力は敵なんですが、チンピラでも面倒を最後まで見るという仁義は気に入ってます。しかしね、このチンピラ不完全燃焼なんです。もっとぶっ潰したいやつらがいるんですが、政治的にこの世界も解決するので、何か気に入らないところがあって親分を酒の勢いで切ってしまいます。自首するのですがやくざ社会では生きていけません。関東ところ払いが各組に回ってしまってます。そのところ払いの禁を破って東京に戻ってきた男をかばった少年院時代の仲間をも切りつけます。すでに薬中毒になってしまっていて、体も破滅に近いんですが。かといって一世一代の勝負に出ているわけでもないんです。何かが気に入らないんですね。私もこれが何かわからないんです。

まあ結局、次の日にも仲間の組に殴り込みをかけたので警察と破門になった組、殴り込みをかけた友人の組すべてに追われる立場になりました。もう彼には刑務所もないんです。

しかし彼は逃げもせずにしゃしゃあと破門になった組や仲間を殺してしまった組へ出向いていきます。この意味がわからない。そしてやはり追っ手が来るけど、たまたま死ななかった。そして自分で死んでいくのですが、彼の行動の源、考え方がわからない、まったく理解不能な映画でなにかしっくり来ないものでした。しかし、なにか実際の人物らしいんです。こんなわからない人物は実在するでしょう。なぜならドラマツルギーではこんな人物作りえないからです。あの三菱銀行の猟銃殺人強盗犯人とかもまったく想像を超えた存在でした。人間とは不思議であり、この主人公なりの仁義があったのでしょう。多分、常に死と隣り合わせにいなければ気がすまない、というより渡世とはそのくらい体を張ったものではなければならないものだと思っていたのではないでしょうか。しかし彼には才覚がないから事を起こせない、できることは一人で暴力を振るうことだけです。そこに彼の存在意義を見つけていたのかもしれません。

この映画は、あまり面白くはない。

 

4/28

「運命の女」エイドリアン・ライン監督 2003年

久しぶりにダイアン・レイン観ます。というよりショックを受けました。おばさんですね。

もともとずば抜けて美人ではないので、平凡な白人の中年です。また映画の始まり方が、ダサい。風で若い男と出会う。ここで観るのやめようと思いましたもん。リチャード・ギアはそれなりにかっこいいです。

どうでもいいけど、何か中身がなさそうな気楽な映画みたいです。しかしこの男の初めての抱きしめ方、そのタイミングはGOOD.つぼを得てます。このままなら、なるようにしかならないという感じですよね。

実際、愛というかセックスにのめりこみます。まあ女性は30後半から40くらいが性ホルモンが盛んですから、ありえる話でしょう。女のほうは頭から若い男が離れなくなっていきます。夫も疑い始めるのですが、妻の体が若い男を欲しているのですからどうしようもないでしょう。あとは時間が解決ですね。無理に夫が動くとこじれます。しかし動くんだなあ。架空出張を作って家を空けて、その間に妻の素行調査を依頼します。まあ妻はそのまま出かけて楽しむのですが。。。ちょっとつまらないので続きは後日、観ます。

この映画つまらないというより、こんな恋愛身近に多くありすぎるので、平凡なんでしょう。特に私にとってはね。これがロマンティックと思えるのは、周りに恵まれていないか、本当に平凡な人たちだけでしょう。結論は男が握っているんです。この映画ではどうなるか、身近のなんとかさんのケースとどう違うのか、あの人とは同じかとか、そういう興味しか残ってません。しかし、まあ時代が変わるもので、リチャード・ギアが情けないですね。

大体は、夫が黙っていると、戻っていくものなんですが、下手に調査しないほうがいいし、相手の男に会わないほうがいいですね。知らない振りをしているのが一番成功しているみたいです。一番だめなケースは、騒ぎ立てるケース。まあこれも周りの経験者を見た結論ですけどね。しかし殺すとは思わなかったですね。これですべては破綻します。だから馬鹿なんだよね、と言う感じがします。監督の性格でしょうが殺された男も実は結婚していたんです。それで別居中の妻から捜索願が出されてしまった。これじゃ、ABの夫婦ともに馬鹿見てますよ。不幸が突然襲ってくるというやつですね。

あと追加、子供がいるから話が変な方向に行くのですね。または子供がいるから元に戻るともいえるのですが、大体周りで見ているとともに子供がないもの同士がうまく行くみたいです。すごいのは男女ともに離婚して結婚というケースもありますね。この辺なんかこの映画を超えているような気がします。日本人もおかしくなってきたかもしれません。

映画では愛再発見で終わるんですが、そんなに甘くないよ。ちょっとかったるい映画です。その辺の町にいくらでも転がっている話ですよ。

4/29

「めぐり逢う大地」 マイケル・ウィンターボトム監督 2000年

久しぶりのこの監督の映画観ます。

アメリカに英国からの移民が流れてきます。カリフォルニアのシエラ・ネバタ山脈のキングダムカムです。1867年。ほとんど明治維新のころです。ゴールドラッシュでスコットランド、ポーランド、アイルランドなどからも来ていますね。それで西部はいろいろなコミュニティーができるのでしょう。

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