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しかし見事な作品です。70年前ですよ。実はこの人のシナリオ集も持っているんです。久しぶりに読んでみましょうかね。もう一度、近いうちに幻の場面ありのバージョンを見てみたいと思います。「人情紙風船」が入っていないのが残念です。

5/17

 

「デモンズ」 ランベルト・バーヴァ監督 1985年

山中監督の「丹下左膳」の次にこれを観るというのもおかしい話ですが、三池監督にしようか迷った末、ホラーが良いかなと思いました。この映画にはまったく関係ないことですがイタリアって日本と3国同盟結んでいたんですよね。この映画もそうですがそんな面影まったくないというか、戦うタイプの人たちではないですね。そういえば、サッカーで戦っているのか。イタリアでナショナリズムが盛り上がったというのはイタリア統一の流れなんでしょうか?ちょっと前に統一したばかりですもんね。フランスがシチリアから攻めてきたんですよね。まあ関係ない話です。そういえば大戦でイタリアはどこに進駐したのでしょう?アフリカはわかるんですがあとはたとえばナチスと相手を挟み撃ちにするとかという戦略があっても良いと思いますがねえ。すみません、最近戦争映画ばかりなもので。

まずは主人公の女学生Aが地下鉄で不気味な仮面の男を見ます。地下鉄を降りてもその顔の残像が頭から消えません。すると近寄ってきて恐怖の絶頂なのですがグランギニョル系の映画か舞台のチラシを配っていたのです。それで安心して友人も誘って見に行こうとします。会場はオブジェがロビーディスプレイされており、映画自体はノストラダムスの予言の碑を見つけたりして若いカップルが興味本位で楽しんでます。しかし映画自体は劇中劇の感じで、アキロンの大王が来るようなことをしてしまいます。デモンズのお面をかぶってしまうのです。その瞬間、映画を見ていた観客にも何人か頬に傷ができます。映画と現実の境がなくなるのです。映画の中ではお面をはずすときに同じ傷ができているのです。そして映画と同じくゾンビというかデモンズ(悪の手先)になって映画館の観客を少しずつ襲います。映画館の中が映画と現実とで混乱します。私はまったく怖くなかったですし、混乱もしませんでした。

とにかくハイテンポで襲ってくる。多分当時は見ていて飽きなかったでしょう。私は最近三池監督のでこんなの慣れてしまっていて何馬鹿な演技しているんだと思うようなひねくれた見方しかしませんでした。

後は劇場内での惨劇、そして観客は劇場から逃げようとして四苦八苦する様子、それにも変わらずデモンズの犠牲者が増えていく様子が描かれてます。しかしたまたま外から侵入した若者たちがいます。彼らがトリックスターになるのかもしれません。

しかしどんどんやられます。でも大事なことは一貫して友人が被害に会うと助けようという姿勢があるということです。置いてけぼりにはしないという勇敢な態度があります。

あとどんなひねりがあるのか、と見ていたのですが、ただそれだけ。2人だけ劇場の外に逃げたのですがそこもまたデモンズにやられてました。まだ普通の人間たちが逃げるのに拾ってもらって逃げるのですが、女のほうはデモンズになり彼氏ではなく乗せた連中が容赦なく殺します。そして彼らは果てしのない旅へ。まるっきり「28日後」みたいな映画です。なにが面白いのか、なにが怖いのかまったくわかりませんでした。

つまんない。

5/18

 

「女はバス停で服を着替えた」 小沼勝監督 2003年

北海道の鹿追と地域合同の映画みたいです。北海道は今景気最悪状態が数年にわたって続いているので、景気浮揚策でもあるのでしょうか?笑い。映画で景気あがれば言うことないですよね。映画でも不景気さが満ち溢れております。出てくる映像に銀行があるか探すのがまずは基本ですが、銀行は今では不景気なところは採算が合わないから撤退してますからね、出てこないですね。

まあ東京から、鹿追に来て廃業した食堂を借りて「そばや」を始めたい男が出てきます(Aとします)。そして今のところはそば農園で働いてます。元手なしで飲食業を始めるというのは虫が良すぎますが、まあ映画でしょうし、友人も気前がいい。私もこんな人と出会いたいですよ。元手なしからですからねえ。大笑い。同じころ女が故郷?に帰ってきます(Bとします)。まあ田舎に二人も若い?層が増えたわけです。これは滅多にないことでしょう。これも映画だから良いでしょう。というようにこの映画はこの監督の往年のきれ、センスはないです。居酒屋の店主は客のコップの口をつけるところ持つし(ここは持っては絶対にいけない場所)、いい加減なんですよ。主役の二人に魅力がないのが一番の欠点ですけどね。二人ともその辺の居酒屋のお客さんという感じ、そういう意味では違和感はないのですが、きらめくような感じはないです。エロくもないし。多分わざとでしょう。実物は良いと思います。

ただし「そば粉」を水回しで丸めていくときの指導はあっていると思います。最近私は作らなくなりましたが、タルトの生地作りとまるっきり同じです。そばって同じジャン、と思いましたよ。爆笑。細かいことを言えば「そばの生地」を伸ばすときの力入れ具合が違います。一番違うのは「粉は生きている」と指導を受けながら、女が来たらそれをほっぽって話に出てしまうところ。それは違うだろう?プロ目指しているのだろう、と思いました。あと時期が同じなんですよね「すずらんの花」が出てきますし、セロリの味噌漬けも出てきます。セロリの味噌漬けはおいしそうですね。

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