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まあいい映画でしたね。ロードショー以来ですからもう6年近くになるんですね。誰と観にいったか覚えているので具体的な数字が言えました。昨年かな、この映画の原作の翻訳で商売している方がお客様でいらっしゃいました。この映画の話で盛り上がったことは言うまでもないのですが、その方は本のほうなんです。意外と調べれば誰かわかることなので調べてみてください。はい。

タブロイド新聞の記者が面白くおかしく記事を書くのですが、実際は脚色しなくても面白いことばかりあるというようなことです。

まずは「ブラディークリスマス」仲間の警官がやられたのですが、その犯人が捕まりました。その仕返しを警察内でしているところを写真に撮られてしまいます。これは一般紙。タブロイドのほうはちょっと警察とつるんで面白いようなできレースを書いているのです。

そこにまじめな警官が親譲りで刑事職希望でやってきます。この警官がまじめなやり方で最後を飾るという簡単な話です。あとは面白くなるような話が付け加わっただけですけどね。この映画やけに評価は高いです。実際にいい映画だとは思いますけどね。ちょっと変な話なんですがケビンスペイシーが出ているんですが彼を見ると「アメリカンビューティー」で朝からいけないことをシャワー室でしている姿をどうしても思い出してしまうことは付け加えておきますね。いけないこととは言えないんですが。あの印象は強いなあ。

このクリスマス事件でまじめな警官Aはすべて犯罪を明らかにして市民に信頼してもらわなくてはならないというのです。このため警察内部に敵ができます。当然ケビンではないです。かれをBとします。ちょっといい加減な刑事。彼がテレビの刑事ドラマの顧問やタブロイド新聞などの世話をしてます。それを利用してそれらの仕事を下ろすといい証人にさせます。まあ改革の始まりです。

逆に言うと汚職の最後の仕上げです。まあ上司が絡んでいるから仕方なしです。使えそうな刑事を部下に荒稼ぎして引退でしょう。

Bは風紀担当にまわされてポルノなどのチェック。これである娼婦とコンタクトとります。

しかしAがいくらがんばっても内部に先回りして、かつ行く手をさえぎり証拠を処分するやつがいるのでどうしようもないのです。さらに現場でいやいやついていった刑事がAのいうことを守り殉死してしまいます。この辺でおかしいと思ったでしょう。行くのがばれているんでね。だけど、悪いやつの手下にした刑事もだんだん悪いやつらの正体がわかってきます。そしてちょっと久しぶりに愛の味を思い出すとまっとうに生きてみるか、と思うんですね。この刑事の動きをAが気がつくのです。この刑事のほうが先回りしているんですよ。そしてこの刑事を飼いならしたはずの男は気がついていない。そしてABが組んでこの刑事とともに?解決の方向に導きます。しかしラナ・ターナー事件は笑ったなあ。「ロロ・トマシ」の暗号には感動しました。「グッバイモロッコ」の「ヒィーディアス・キンキ」も楽しかったですが子供の暗号は聞いているだけでもかわいいなごみがありますね。最後の銃撃戦は迫力ありました。まあいい映画です。

5/2

 

「時代屋の女房」 森崎東監督 1983年

これ観たとき、松竹で「蒲田行進曲」のリバイバルと2本立てだったような記憶があります。それでどうでもいいほうがこちらでした。でもこれってたかだか20年前の映画なんですが、こんな商店街や商店主の付き合いとかなくなりつつありますよね。懐かしい感じがすぐにしましたよ、喫茶店も出てくるんです。マスターが津川さん。大井町のあたりみたいなんですが新幹線が走っているので少し内陸側でしょう。雰囲気ですけど。この辺から川崎にかけて下町なんです。

あと私は夏目雅子のファンでもなんでもないのですが、この映画では結構かわいいと思いました。しかしなんといってもクリーニング屋の親父でしょう。駆け落ちをした時の思い出の切符がひょんなことで見つかってからは昔を思い出して明るく元気になるのです。いい思い出はいくつあってもいいですよね。あとは途中挿入されるイメージの世界の映像がとてつもなく映画的で良いです。この良さには今回はじめて気がつきました。映画全体の良さとも言えるのでしょう、今回この映画が良い映画だと初めて気がつきました。このようにある年齢を経てわかる映画というのもあるでしょうし、今観た映画が20年後に観るとまた違って見えるのでしょうし、面白いものですね。これは絶対に買わないタイプの映画なんですが、BOXについていたので仕方なく購入しましたし、20年前も仕方なく観た映画でした。もしかしたらよくやるのですが、ロビーで休憩していたかもしれません。映画との出会いもこう考えると、縁ですね。この映画では当時はまだいったことのない東北のシーンがあるのですが素朴でいいシーンです。いまではかなり飛行機や車で行くようになったのですが当時なぜ行かなかったかというと、目が海外に向いていたのです。時間あれば外国にばかりいってました。ですから途中、ちあきなおみだと思うんですが演歌が入るんですが、こういうつくりの映画は毛嫌いしていたと思います。いまではいい感じだなあ、と思うのですけど。

最後に「あぶさん」がいて歩道橋に姿が見えたとき、良かったねえ、と思ったのでした。

 

そういえば盛岡でおばあちゃんが記憶が曖昧になり主人公の気分を奈落のそこに落とすのですが、この記憶違い本当にあるみたいです。ちょうどおととい、介護の面接を受けたのですが、家族の状態ということで私も立ち会いました。そこで「本日の昼ごはん食べた?」という質問があったんです。私が「何食べたかでしょう?」と聞き返すと、食べた事実を覚えているかということらしい、これを忘れてしまう人もいるらしいんです。この記憶違いで主人公は本当に愛している自分に気がつくんですけどね。人間というのは面白いですよね。

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