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このバンド、新しいプロモーターの下、新しい売れ筋路線行くのですが、どうも先端を行っている人と言われる人種と付き合っていると本物のものを失っていく自分がいることに気がつくのです。そしてあるとき、原点のときすなわち、あの「プロム」で歌った歌を歌うのです。そして友情とかに気がつくのですが、少し平和だと、また同性愛とかに走る。満ち足りた人生なんです。満ち足りすぎるから、ゲイとか倒錯に走る。そしてあのプロモーターは変質者だったのです。そして最後に殺人を仕掛けて多くの人を殺すのですが、助け合った連中は生き残ります。まさに愛を信じた、または今回の騒動で愛を知った連中です。愛とは見返りを求めないもの、なんてこの映画に似合わないせりふで終わります。そしてウェディングの音楽の中、幸せになれる鍛錬を積んだ連中は一緒に結婚式を挙げ、楽しく終わります。

 

実に愉快で、楽しい映画でした。これは思わぬ拾い物でしたよ。本当に二重丸。

6/3

 

「キス・オブ・ザ・ドラゴン」クリス・ナオン監督 2001年

アクション映画は一度はまると抜けられません。この映画は最高にいいですよ。リュック・ベッソンの名前が大きく取り上げられますが監督は違います。

娼婦街の中のえびせんべい屋が中国のスパイ(ここでの主人公をAとします)の隠れ蓑になってます。これよくあるんですが、急に町が変化して周りが風俗になってしまうということは町の変化の一形態でもあるんです。

また捜査協力をするフランスの警察の刑事(Bとします)がめちゃくちゃなやつで「L.Aコンフィデンシャル」の所長みたいなやつです。はじめからAは罠にはまりますが、Bは冒頭から先日の「スカーフェイス」のラストシーンのような切れかたをします。時代が違うんですよ。10数年であの暴力描写が当たり前になっているんです。

ホテルでのシーンの冷静さ、なんでも武器にする応用力、見ていて飽きない。

Aに逃げられたBは中国政府に対してAの乱心で事件がおきたと偽りの報告をします。

そして、Bは娼婦を手なずけており、娼婦の子供をえさに犯罪に巻き込みます。しかし、今回は失敗してしまいました。Aが強かったからです。それで無理やりやめた麻薬(コカインとヘロインってどう違うのでしょうね、実は知らなかったりして)を注射されて裏切らないようにします。(ここでいつも思うんですが、鼻から白い粉を吸うしぐさがあると思いますが、今の映画では当たり前に出てきますが、これはそれほど昔ではないと思います、それこそスカーフェイスあたりがその走りかと。)そして傷ついた娼婦を娼婦街の隠れアジトからAが見てやさしくしてあげるのです。そのうちに恋が芽生えるのですけどね。出会いってこんなものかもしれない。

この娼婦は証人になることもわかりました。しかし娼婦は娘を助けてくれなければ安心して証人にはなれません。Aは頼もしい強い男です。すべてを解決して負傷しながらもBを殺して(この殺し方がこの映画の題名)娼婦の元に子供をつれてくるのです。映画はここで終わるけれど、一緒になるでしょうかねえ。難しいところです。

しかしBを殺すとき、急所を避ける自信があるなら撃たれても攻め込んで相手の急所を捉えれば勝ちますね。強い男です。観ていて気分がすっきりしました。

6/4

 

「スカーフェイス」ブライアン・デ・パルマ監督 

これロードショーで見た人いますかね?結構リアルタイムの出来事でした。ですから冒頭のキューバからの避難民の映像の迫力、カーター大統領の演説など思い出すことができます。

非難キャンプでまず、殺しを引き受けます。そしてアメリカ国籍をとると(こんな形の国籍の大判振る舞い、もうないでしょうね)バイトをカフェで始めます。そこで見ているギャングに近づこうとします。その前にチンピラとの仕事をして実績を積みます。犯罪ですよ。この映画は当時は暴力描写がすごいということでしたが、今見るとたいしたことはないというか、今の映画はもっと切れるのが早いです。実際の人間も切れちゃうんで、時代を反映しているんでしょう。しかしこの映画の主人公Aは精神的に切れるのが早いです。何かに対しての飢餓が常にあります。それは出生から備わっているべき母親の愛情と安定した生活でしょう。これは後天的にどんなにもがいても手にできないのです。実際に母親や妹に会いに行っても母からは冷たくあしらわれ、妹は悪の道に少し足を突っ込んでしまいます。このことに対してはAは妹を守りたくて注意するのですがAが母の注意を聞かないのと同じで言うことを聞きません。

まあお近づきの仕事が罠だったんですが、切り刻まれるシーンとか出てこないですもんね。今の映画とか平気で出てきます。またちょっと矛盾があるんですが映画は楽しければ良いでしょう。はじめですから、成果はピンはねもしなくまじめに収めなければなりません。

そのボスの女に惹かれてしまいます。そしてますます、金=成功しなければならないと上昇志向が強まります。しかしAはチンピラですので、儲けるといっても仕事が限られるのです。

ボリビア、ゴチャバンバでコカインを栽培している組織と取引を始めるという使いに出されます。上司と行くのですが向こうのボスと商談をしているのはAです。そしてAの態度と度胸、知識を信頼して、その上司をアメリカのボスのところに送るといってAと切り離してその上司を殺します。ここからボリビアとAのパイプができ飛躍的にAは伸びます。

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