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観客は思ったより男が多くて、ステージから見る迫力は半端じゃありません。さらにクィーンのライブなんか聴いたこともないので、そのうまさに脱帽いたします。そしてカリスマ的ボーカルはバンドには必要だなあ、と思いました。そしてこのライブを通して流れるバンドの連携の輪の良さとそのことに起因するショーのまとまりは素晴らしい。どんなバンドもショーも本当はこれくらいでなければならないと思う。しかし現実にはここまでできる人は少ないし、バンドとなるとほとんどないと思う。意外とミュージカルやオペラにはこのくらいできる人はいるのですが、ロックバンドは甘えがあるのかあまりいないと思います。そのくらい演奏をとめることなくすべてを一致させて進行する土台のしっかりしたコンサートです。追記事項ですがいつ見てもセンターライン(フレディーとロジャー)がしっかりしてますね。ブライアンもうまいし。

最近見たライブではローリングストーンズの「ハイドパーク」以来のできです。動き回るということでは及川ミッチーもすごかったですけどね。椎名林檎にいたっては動きがないのと、声が出ていない、そしてバンドが不細工な男が多いという欠点がありました。まあ一番の欠点は人の曲のほうがいい曲だということでしょう。懐メロ路線でしたモン、昨年のコンサート。

コンサートはブライアンのギターソロがギンギンに入った後、ロックンロール。そのあとにアコースティックで静かに歌い上げるフレディー。このときの観客の扱い方がうまい。ここでも観客が画面いっぱいに圧倒してます。これに立ち向かうエネルギーはかなりのものでしょう。このあとバンドの4人がステージの前に集まってコーラスとアコースティックで、プレスリーの好きそうな歌をうたうのですが、この歌の曲名知らない。いい曲です。

そして「ボヘミアンラプソディー」につながるのですがこの曲での会場の一体感はすごい。実際、こういう良いコンサートは経験してみなければわからないです。好きなアーティストがいてたまたまコンサートを観ることができて、そのコンサートの出来が良いというのは幸せですよ。滅多にないことなんです。サザンなんかも曲はいいのですがバンドに体力がない。桑田さんもフレディーを見習ってほしい、そのくらいにかっこいいです。

「CRAZY  LITTLE THING CALLED LOVE」(すみません曲名忘れてしまいました)で一段落つくのですが、となるとアンコールはどんな曲かこれからどう盛り上がるかはおのずと見えてきます。

「RADIO GA GA」(これも曲名忘れました)がライブでこんなに盛り上がる曲なんて思いませんでしたねえ。この曲に入る前、オールディーズの曲をさわり歌うのですがこれがまたいい導入になるんです。まだまだいい曲が残っているからなあ。アンコールが終わりと見せかけてロジャーテイラーだけ残っているんです。もう曲はわかりますよね。「WE WILL ROCK  YOU」というやつです。これも曲名忘れた。最近ロックなんか聴いていないモンで。そして「キラークィーン(違うかも)」「伝説のチャンピオン」と続きもう興奮してきますよ。ここで気がついたのはこのコンサート観たことありました。

しかし素晴らしいコンサートで素晴らしいバンドだと思います。「他人を興奮させる場」を作るというのは簡単なことではありません。それができるのですからアーティストなんでしょう。実際こんなに素晴らしいバンドは少ないのです。ローリングストーンズ、レッドツェッペリン、ピンクフロイド、ビートルズ、そのくらいではないでしょうかねえ。

7/1

「デモンズ2」ランベルト・ハーヴァ監督 1986年

この映画シネフィルなんですよ。意外ですよね。

欧州の悪魔信仰はどんなものなのか、計りかねますが、とにかく「悪魔」を信じて楽しもうとする若者が、逆に泥沼にはまっていくのです。そして映画自体は入れ子構造でこのような暴走する若者たちがテレビで映し出されているのを少女が見ていたり、こちらの世界でいろいろなことが起こったりするのです。そして視聴者はデモンズが生き返る過程を知っているのです。そして若者たちが死んだ後、デモンズは画面の視聴者のほうを観て終わるのです。まさにテレビを通じて多くの人に乗り移ったかのように。それである女性に乗り移るのです。その女性は誕生日のパーティーの主役。まさにテレビのこちらの世界もはしゃいでいるのですが、そこにデモンズ。まあ皆殺しなんですが、体が崩れていく描写を執拗に映すのですけど、まったく怖くないというか、がんばって作ったんだ、観てあげるね、というような感じですかね。本当にがんばったという努力は認めます。このデモンズはその体液が「エイリアン」張りに何でも溶かしてしまい、このパーティーをやっていた人たちのいるビル全体の電気系統を破壊してしまいます。ですから原初的な「暗闇」という恐怖が今度は人間を襲います。実はこれが一番怖い。だから神とか信仰が生まれたのです(自論)。

そしてデモンズは皆殺しした人間に移り住んで増殖を始めるのです。この辺は面白いです。いろいろな工夫がなされて画面ができているな、とすごく感心させられます。

さらに、これもエイリアンそっくりなのですが、小さな男の子が一人残され、逃惑います。ほかの人はビルの外へ出ようと正攻法でドアを壊そうとしているのです。いわゆるインテリジェントビルなので、ドアもロックされてしまうし、防犯のためガラスも割れにくいようにできているのです。

さらにエイリアンと同じで人間に寄生してその中から生まれてくるのですが、まず逃げるのです。これがいけない。生まれてすぐは人間でもわかるようにはっきりした意識がないのでここで叩きのめすはずなのですが。映画だなあ、と思ってみてます。そのあと、この女の彼氏が助けに来ますが、私の思った通りの殺し方をします。男と女はこんなに違うものでしょうかねえ。

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