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クエストネリアンズの集まるファンの集い、まあオタクなんですが面白いですね。今見るとはじめから面白さ爆発してます。初めてのときはこのあたりは、この映画見ていて大丈夫なのか?まともな映画なのか?とびくびくしてみていた記憶があります。この映画のタイトルのテレビドラマのファンの集いです。日本で言うと「ウルトラセブン」が人気があって「アンヌ隊員」とかがいまだに人気あるのと同じです。脱線しますがこのアンヌ隊員というの覚えている人いますでしょうか?いまだに人気あるみたいで写真集までいまも出ると言うのは不思議でなりません。この映画もまあ、オタク映画です。実際、内容知らないで、このあとにサーミアン星人が人間に化けてきている様子も見た人は途中退席もありえるかもしれません。事実、繰り返しますがはじめてみたとき、唖然としてました。安っぽいつくりの映画でねえ。でも途中から本気モードでSFしてますよ。しかしねえ、あのまじめなオタクたち続いて出てきたときは逃げたくなりました。最後には彼らに助けてもらうんですが、、、この辺に来ると面白くてたまらなくなります。

初の航海で敵に負けてしまい運行不能になって、エンジンの動力源のベリリウム球を取りに惑星に向かいそこで現地の宇宙人と出会うんですが、面白いです。艦長がひとり取り残されて、また船に戻るまでかなり手に汗握る展開です。こういう映画作る人もオタクなんでしょうね。でてくる宇宙人がかわいいけど、獰猛だったり、何かのパロディみたいな人物も出てきたりで飽きない展開です。オタクのセンス爆発している感じです。

それから敵が宇宙船に乗り込んで自爆させられそうになるときや、「嘘」という概念を知らないで信じている様子を見て真剣になる転換点。さまざまに手を変え品を変え面白くしてます。内容はともあれ、こういう楽しい時間が映画の本当の姿かもしれません。何回見ても楽しいです。

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「今のままでいて」アルベルト・ラトゥアーダ監督 1978年イタリア、スペイン

この映画を見るときはナスターシャ・キンスキーを見ることとマルチェロ・マストロヤンニの演技、モリコーネの音楽です。それしかないと思ったのですが意外と丁寧なつくりの映画です。メロドラマ風ですけどね。

まずは出会い。大胆な若い子のアプローチ。いいなあ。すっと他人の心に入っていける人は特殊な才能の持ち主です。しかもそれが昔の恋人の子供だなんてねえ。意外とありがちな話だとは思います。それも自分の子供の可能性あり、ときた。これ異常ではなく、自分の子供だから意外とありそうな感じです。

また、映画の中でマルチェロマストロヤンニ(Aとする)の子供も未婚のまま妊娠してしまいます。妻はなにやっているのかわからなくらい気ままに遊んでますし(でも実は夫への愛の裏返しなんですが)、ナスターシャ(Bとする)の友人は乱交がお好きです。このように乱れた環境の中、Aはたまたまであった魅力あるBを自分の子供の可能性があるということでまったく手を出しません。Bは何で手を出してくれないのか、じりじりするのですが、だめ。(結局昔の恋人とAの目の色がBの目の色と違うということで自分の子供ではないと言い聞かせるのです)そして本当の気持ちをAはBに伝えます。しかしBはAは父親の可能性があっても影響を受けたのは育ての親という方便を使います。一目ぼれしたのが本当の父といううれしさと、意外さで一日悩むのですが、一気に突っ走る方を選択します。愛に関してはどうしてもとまらない感情というのはあると思います。愛というのは本当に、なんでもないようなときに同時に選択不可能な状況で重なるものです。そこで選択できる人間が愛には勝てるんでしょうが、人生それで幸せとは限らないし難しいものです。さらにBは本当にAと一緒で楽しそうです。演技であそこまで出来るのは素晴らしい。この映画のときマルチェロとナスターシャうわさになりましたもんね。そのくらい、無邪気で楽しそうな演技。観ていて恋愛とはこういうものかと思えるような演技です。これだけの楽しそうな恋愛のシーンそう簡単にはないですよ。そしてBは今でお別れというのです。というのはBは最高のときに別れた方が良い、永遠なんて信じない、という考えなのです。最高の瞬間で止まることは思い出は美しすぎて、すごく人生のプラスになると思います。心の糧となることでしょう。また、Aを奥さんの元に返すという優しい気持ちもあったのだと思います。

正直ここまで良い映画だと思いませんでした。実際私の中ではかなり心の、また感情の琴線にぴんぴん引っかかりました。風景もフィレンチェ、ローマ、多分マドリッドが舞台でしっとりとした背景が情感を盛り上げてくれます。しかしあまり保存状態が良くないせいか画像はかなり劣化しているのが残念です。ハリウッド映画みたいに修復されないでしょうから今回以上の画像は望めないかもしれません。しかし実に良い映画です。俳優の演技も最高。こういうラブロマンスはイブ・モンタンとかマルチェロ・マストロヤンニ、アラン・ドロンがいいなあ。

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「パトリシアの夏」ジギ・ゲッツ監督 1977年 

昨日に続き70年代の青春物です。70年代はこの頃はベトナム戦争が終わり、まだ冷戦状態でドイツが二つあり、性に関してはエイズ元年(私が勝手にそう呼んでいるのですが、81年あたり)の前で性的にもかなり乱れております。明らかに80年代中ごろから性表現はエイズ抜きでは映画は出来てません。そしてどんな人でもインターネット、携帯電話を利用していない時代です。かつ、この時代はまだCDもないので複製可能性のパッケージ商品も少ないと思います。これだけでかなり映画自体が違うのです。ファショんが違う、車が違うといっても基本は同じです。コミュニケーションの範囲と手段が違うのです。

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