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話はないようなものです。ギリシャからドイツに勉強に行く予定の女学生が親をだましてギリシャで奔放に遊びまくるという話です。「フリーセックス」信望者たちがエイズ以降かなり恐怖に陥ったと思うのです。特にドラッグ、ホモセクシュアルも関係していると60年後半からの性的解放はエイズへと向かうのです。ここでも「もっと性の解放を」なんていう主人公の話が出てきます。今のアメリカ映画の若者向けもこれないんですよね。

エーゲ海、ドラッグ、フリーセックス、ジプシーダンス、ロック、ディスコこんな感じの映画でしょうか。まあよくあったタイプの映画です。しかし、はじめてみましたが良くできている方だと思います。簡単に夏休み冒険旅行をして遊びほうけていろいろな男と知り合いになるけど、その中に本命がいたというわけです。しかし向こうは遊ばれていると思って離れていく、そうなると惜しい思いが募って追いかける。そして、お互いに本当の相手を見つける。それだけです。出ている俳優、女優も男優も意外とキュート、美男子なので見ている分には退屈しないかもしれません。しかし時代は感じます。上のような時代だったということです。裸が多いのは注意してください。嫌いな方は合わないかも。

 

「ねらわれた学園」大林宣彦監督 1981年

この辺の角川映画は私にとっては誤差で、ほとんど違いがわかりません。ということではじめて見ます。

いきなりユーミンの「守ってあげたい」です。良い感じですね。なにか暖かい雰囲気で始まります。新学期(高校2年)のオリエンテーションから、なんというか「アンナ」みたいなミュージカルの乗りで展開します。受験ということにかなり熱が入る頃ですね。運動部と受験の狭間で揺れる青春があります。薬師丸が超能力に目覚めた女の子の役(Aとする)で酒屋のせがれ(Bとする)に家庭教師をしてあげるんですが、冗談みたいな展開です。普通、いまでは男と女が同じ部屋で勉強していると危ないんですが、この頃はまだ、純情なんですかね。そうしたら超能力を持つ女の子が派遣をかねて転校してきます。なにかガリ勉と組んでいるみたいですね。このガリ勉は昔いたなあ、というタイプで思わずあの子は今どうしているのだろうか?と思ってしまいました。この転向してきた女の子(Cとする)がどんどん、高校の規律を作っていきます。正しいことを言っているので反対の余地がないので採決されるし、超能力も使ってますね。学園統治に参加してくるんですね。こんな映画あったんだあ、まるで「ザ・ウォール」みたいです。同じ頃でスモンね。

そしてAが戦う決心をします。薬師丸ひろ子というキャラクターは「戦う」というだけでとんでもない事態なんだ、と思わせるだけの素直さがありますねえ。とうとう立ち上がったか、なんて応援してました。いい年してこのような映画に興奮しているんですから、私はもう子供です。「永遠の未完成、これ完成なり」けだし名言です。

このあとの決戦、峰岸さんと薬師丸さんの戦い、見ていて恥ずかしくなるような戦いですが演技している方も大変でしょう。しかし大林監督も直球勝負です。その直球の分だけこちらにもずっしりと届きます。最後にも「守ってあげたい」この歌を聞くとこの映画を思い出す人もいるのでしょうねえ。まったくこの映画は存在自体を知りませんでした。

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「スターシップ・トゥルーパーズ」ポール・バーホーベン監督 

民主主義の崩壊、地球防衛軍(地球連邦評議会の下の)に入ったものだけに与えられる市民権。社会科学者たちがもたらした秩序崩壊を回復したと来る。一般民と市民に違いは市民が地球を守るために戦うこと。暴力の肯定という世の中です。この世界での予備校みたいなところから始まります。恋愛は変わらないですけどね。

しかし軍事畑が人気ある世界です。「ゲームの理論」専攻者は諜報部門みたいですよ。一応社会科学の産物とされているんですが。卒業の同期3人の仲良し男2人、女1人が男Aが歩兵、男Bが諜報、女Cがパイロットと別れていきます。何かありそう。この女カルメンという名前なんです。何か意味あるんでしょう。

Aを慕う女DがわざわざAの小隊に配置願いでやってきます。まあオペラ「カルメン」と同じ感じではあります。しかしそこでポイントはCを好きな男Eがいてオペラと同じになる感じです。Eもパイロット志望。とにかく、暴力と汚い食事などはいくらでも出てきます。AはDがいてはじめて実力を発揮できます。それに気がつくかどうかです。とにかく、パイロットと比較されるのですがフセインもハイロットは殺そうとしても殺せなかったですし、実際に歩兵が捕まえたのですし、意味はあると思います。パイロットの方のCとEののんびりした雰囲気とAとDの厳しい雰囲気はすごく対比されて描かれてますね。しかし歩兵の方はより人間に密着してます。仲間を殺した罪意識とCに振られた気持ちで除隊しようとしたときに戦争になります。敵は昆虫の進化したものですが今回は強くて大敗します。ちょっと強すぎますがどうなるんでしょう。大きな昆虫の化け物が出てきたときは心臓が止まりそうになりますよ。しかし乗りかかって傷口を作って爆弾投げ込みやっつけてAは伍長に、DはAの命令で分隊長になります。隊長は高校の校長だった人です。とにかく昆虫も身近に戦っているだけに連帯感もいいですし、勝ったときの喜びがどう観ても違います。観てても楽しそうな祝賀会をします。まあ一時しのぎですけどね。人間というのはこの対人間の接触が必要だと思うのです。しかし今度の敵は脳みそを吸い取り、人間の行動パターンを知り、罠を仕掛けるのですよ。こういうときは作戦は無用です。自然体で何にも考えないことですね。この基地に来いという無線自体が罠だったんですからね。映画とは知っていてもかなりえぐい戦いになります。しかしこういうの好きです。人間もBは大佐になっていて罠と承知で小隊をもぐりこませて、敵の指令虫を捕まえる予定でした。また小隊がAを中心に送り込まれます。ここの戦いはもう大変でしょう。敵も迎え撃ちます。パイロットの戦艦が爆撃されてCとEは脱出するのですが指令虫のところに連れてこられEは脳みそを食べられます。次にCというところでBがテレパシーでCが生きているとAに伝えて助けに来たのです。指令虫は捕まり虫の作戦はすべて判明しめでたしめでたし、となるのですが、普段この手の映画になれていないと、すごく興奮しました。

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