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とにかくブリヤート人の映像を見ただけで唖然とします。似ている。2万3千年前のマリタ遺跡。グレートジャーニーの亜流でシベリアを目指した人々。その理由は夏の間に出来るオアシスのような環境。その環境を好むマンモス、マンモスを捕まえ生活する狩猟民族。

そして氷河時代の最寒冷時代に今までの環境と同じ環境に移動、すなわち緯度の低い地帯への移動。その中の流れに樺太から北海道の流れがある。といわれると頷くしかない。

そして津軽平野も凍って渡れるようになる。そして本州に移る。ということで2万年以前前には日本には人類は存在しなかったらしい。このころは針葉樹でマンモスなどの獣が散在。狩猟民族。

しかしその後すぐに始まる温暖化。広葉樹林に変化。さらには水面の上昇により大陸と切り離される。この草原から森林化の変化は大型獣の狩りつくし、食糧不足を生む。ここで土器の発明と木の実の料理(火を使い食べやすくする)の可能性。ドラマが出来てから500年くらいとしましょう。映画が出来てから100年、そんなのかわいいよ、と言わんばかりのドラマがありましたね。生きていくということはこういうことなんでしょう。この煮炊きする土器の発明によって定住生活、すなわち縄文時代が1万年続く。素晴らしい。

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「ゴースト・ワールド」テリー・ツワイゴフ監督 2001年 アメリカ

この映画いいです。レトロな番組を見ながら音楽にあわせてひとり部屋で踊るような内的に爆発している子(Aとする)がでてきます。彼女と親友のBはいつも一緒。しかし高校の卒業式。さめてはいても進路の決定を迫られます。お決まりのプロム。何にもないパーティーでした。

さてと、新聞の出会いの欄の記事の投書の相手をからかい始めます。ここまででAはユダヤというのがわかります。そしていろいろなマイノリティーが出てきます。手っ取り早い社会の縮図。相手の男が来て、すっぽかされたと知って帰っていきますが後を追います。すると、フリーマーケットでレコードを売っているのです。Aは逆に「イモっぽいので、逆にイケテイル」と思うのです。ビデオ屋の店員は「体制を壊したいならビジネススクールへ行け」「既存の価値概念を内側から壊すんだ」と良いこといいます。

そしてこのイモ(C、レコードコレクター)に興味を持ちます。それはAも社会から浮いている自分を感じていて、自分の世界を持っているCを何か憎めないんですね。そして親密になっていきますがBは反対ですし、CにもAが応援するので彼女が出来てしまうんです。そうするとAは一人残された気分になってしまう。さらに美術の補講での自分の作品が反社会的と認められなかった点もあり、自分の居場所がなくなってしまいます。父親も相手が出来るし、やりきれない気持ちから街を後にするのです。

そのAが新しい決心がつくまでの話ですが、なんというか周りに人間が、素直に枠に入っていくのにAはどうしても入りきれなくて出ていくのです。変わる事を拒絶しているのですよ。しかし人間も変われば、街の景色も、どんどん、ファミレスができてコンビニが出来て変わっていくように古い町並みは壊されていきます。それを不思議と思わないで今の街にあわせる人々。そのようなことが出来ないA.。きっと次の街ではなにか見つけるのか、じぶんがあわせていくのかどちらかでしょうが、一人で出て行くという判断が出来ればもう大丈夫でしょう。

音楽がしみじみとしていていい映画だと思うけど。逆にノー天気な「シーズオールザット」とともに好きな映画です。

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「チャタレイ夫人の恋人1」 ケン・ラッセル監督 1993年 英国

テレビ用に作られたみたいですね。この映画は良いです。長いので1から4というまとめ方します。もともとこの監督好きです。「チャイコフスキー」で出会い「トミー」で熱狂し、この映画もいい。

主役の2人はかなり良いです。ジュエリー・リチャードソン(A)と野蛮な門番(B、ショーン・ビーン)ともにすばらしい、美人、美男子ぶり。英国の風景も最高です。愛情も最高の映画です。

1は「ざわめく心」

「欲望の歯止めは?」と聞かれたらなんて答えますかね。「欲望は自由にさせたい」とは答えないと思いますがAはこう答えます。夢のシーンでそのまま「黒い馬(欲望の象徴)が夫と彼がクロスして放たれる夢」見ます。この辺は監督のよさ、そして下半身が麻痺している夫を笑うかのように顔をベールで隠して裸のダンスをして夫の呼び出しに答えます。夫はラグビーの地主なので名門ですよ。かなり良いシーンですよ。「身体は顔より人格全体を表現する」というのですよ。かなり真実ですし、すごいせりふですよ。そうです、私の人格を見て、ということなんです。それが、顔の上品さと違ってかなり魅力的な情熱のある体つきをしてます。多分、監督もキャスティングで体つきまではいって選んだのでしょう。とにかくAの姉がBに看護婦を雇いAを自由にさせようと提言します。このことが自由に羽ばたく、きっかけとなるのです。しかし衣装からアクセントからすべていいですね。

2「禁断の森で」

看護婦と夫はうまが合い、面白い話をしてます。「若い子はお金がほしい、そしてお金が入るとすぐに使う」「今は不景気だからみんな不平ばかり」なんて話してます。Aは森の美しさや鳥を育てることの楽しさに興味が引かれていきます。しかしBの方から接近したときに胸を触りに行きますと、なんとAは「抱いてほしい」と言ってしまいます。その場はすぐに自制して屋敷に戻ります。しかしAのベクトルは屋敷を出るようになってから外に森に向けられてしまいます。自由な空間です。そしてとうとう一線を越えたときのよそよそしさ、お互いに恥ずかしいのです、それとAの衣装のピンクいわゆる初々しさが見事なコントラストです。もうAもBもかなりお互いを意識してます。そして夫までが子供ができたなら、そして健康な正常な子供ならこの家を継がせる、とまで言うのです。そして、Bを真剣に愛したら、そのまま落ちていく恐怖と戦うAがいるのです。自制の効かない愛情だと自分でよく知っているのでしょう。

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