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Bに夫の釈放を依頼している妻をCとします。CとAの妻はなにか親近感を覚えるようになっています。孤独と性みたい。暗示でAの面影を消してくれと頼んでも実際に消えてしまうと戻してくれと頼むのです。しかし戻してくれと頼みに行ってももともと暗示では死者はできないとうそついていたといわれます。ということは自然に消えてきているのです。喪失感はさらに自慰をしながらもAの名前を叫ぶシーンでもわかります。面影が消えてほしくないのです。

この映画はポイント間違えましたがAの妻をZとしなければ話が進みません。Zは子供にAとの性交渉の見られたのですが、そのことについてあれが「愛の形」と教え、子供を抱きながら「こうしてお前を抱くのも愛」と教えるのです。愛の形についていろいろありますね。

そしてBは釈放させようとしているものが、拒んでいるということに疑問を感じてます。すなわち、ストの主張を曲げて釈放されることはいやなのです。Bも彼が無罪だと知っているのです。体制の問題だと知っているのです。だから、釈放するということで成功だと思うのですが答えはノー。人間の生き方考え方もいろいろとあります。

 

最後に対比。生きていれば釈放されれば、また出会える。死んでしまったならもう会えない。会いに行くZ,それで終わり。子供は好きなAのママの元に預けて。良いのかな?

2/20

 

「グロリアの憂鬱」ペドロ・アルモドバル監督 1984年 スペイン

のっけから「剣道」ですか。いやな予感。日本の武道まともに外国映画で描かれたことないもんね。スペインで剣道?柔道でないのかな?剣道は意外とお金がかかるから?まあ道場でうさぎ跳びは日本はやらないですね。外でやるよ。

そして練習の後シャワールームで掃除のお姉さんとセックスしないよなあ。また洋服濡らしてまでもシャワーの下で抱き合う情熱があるのかな。

家庭では宿題教えてよという、中学生くらいの男の子の質問に母が「学校出ていないんだから、父親に聞きなさい」というの良いなあ。そしておばあちゃんに聞くんですが、次の作家ロマン派か写実主義か答えよ、というのひとつしか当たっていない。イプセン、バルザック、ゲーテ、あとだれだったっけな、まあ外国の作家なんて知らない、という感じ。こういうの良いですね。

そして父親はおばあちゃんとご飯の取り合いや交換、そして足りないとお金払ってもらっている、妻はローンで金がないと、良いなあ、こういうの好きです。そしてテレビを見ると冗談のような番組をやっているし、食後に炭酸水で乾杯。これ傍で見ていると笑えますが実際にそうだといらいらするのです。私も店が暇だと本とか読んでますが傍で見ると楽しそうですがお客様がいたほうが実は楽しいです。だからなんかこの映画の家族、わが身見ているみたいで笑い転げてます。この妻は先ほど剣道の道場であれ、やってきた女ですよ、好きものですね。まあ、いらいらしているんでしょう。隣に風俗嬢が住んでいるのですがそのお客が、奥さんが掃除やってくれないか、聞いてくれとなり、まあ仕事を増やします。この出会い大きいですよね、きっと。この妻がグロリアというのですが(以下A)本当に旦那の財布をこっそり見たときお金がまったくないのにで掃除婦になる決心をして「心中よりはまし」というのです。ここまでくると良い人生が待ってますよ。女はここまでならないとだめ。これができない人が多いから独身の女が増えているのです

しかしこの家族面白いのはおばあちゃんとグルで長男が貯金ばかりしているんです。きっと役に立つな。ふたりして両親から取っては銀行の窓口もあきれるくらい小口に貯金しに行きます。次男のほうはかかりつけの歯医者に養子にもらわれます。どうも男の子が好きな趣味があるみたい。このあとこの子が出てくるか楽しみですね。

孫とおばあちゃんは「草原の輝き」を見ながら、田舎で牧場やるのなんてどう?「いいね」と話をしているんです。まあ先が見えてきているんですが、夫婦は毎日の生活でたいへん。これからの人ともう終わった人は良いですね。コンビ組んじゃって、意見が合うみたいです。

しかし旦那がドイツの友人を迎えに会社を休んで、おしゃれして出かけようとしてアイロンかけろといわれてさすがにAは切れました。そして肉の棒でちょうど剣道の面、みたいに殴るのですが転ぶときに打ち所が悪く死んでしまいます。その前にAは安定剤が切れていらいらしていたんですよ。それでも料理始めていたんですが、こういう環境はお互いが我慢すれば成り立つのであって、それを裏切るとだめですよ。一応Aは友人のところに行ってアリバイを作り殺されたことにします。安定剤が切れたのが運のつきでしたね。まさに憂鬱。子供とおばあちゃんは田舎に行くことにしました。Aも誘われたのですが残ります。

近所のお友達が女の子を預かってときます、このお友達はアリバイの重要な証人ですし、その子供が好かれていないのを知っていて養子に行きたい、もらいたいという関係です。そして預かっている間にこの子供に超能力があることがわかります。仕事が速くできるのです。

安定剤が切れた時期と家族がみんないなくなった時期がほぼ同じで、Aは何か拍子抜けした感じで憂鬱状態に入っていくのです。実は今までがハイな状態だったんですよ。あと一歩でべランダから身を投げるときに養子にやった息子が帰ってきます。そうですね、ここに一人いたんですよ。それで孤独にならずに、憂鬱にならずに済んだのです。多分、この息子はあの子と結婚するんでしょう。何か意外とまともな結末でちょっと面白くなくなっちゃった。もっとハチャめちゃになるかと思ったんですがね。

2/21

 

「毛皮のヴィーナス」 イアン・ケルコフが製作に加わっているのですが監督の名前忘れました。1994年

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