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沖縄のケース。かみだより(と聞こえたのですが)という精神かく乱状態を経て巫女として覚醒するという過程があるらしい、そしてAはその過程にいるのではないかと友人のアドバイスがあります。私はAがその過程にいるかどうかはどうでも良くて、実はこの友人はAとのコミュニケーションの手段として面白い実話を持ち出しているのではないでしょうか、それも無意識にね。なにか孤独感が感じられるんです。というより友人いわく「Aが私のコンセントなんだよ」そうだろうなあ、この友人は自分が薄情なの、愛情とか友情をもてあそぶせいかくなのを知っていて、自覚していて善意ぶる態度の中にある悪意に気がついているのです。というより、自分のことしか考えていないことに気がついているのです。そのために他人を治すことはできないのです。これがわかった時点でこの映画すごく気に入りました。いい映画です。

そしてこの友人の心のそこの闇が見えた瞬間にAはシャーマンに近づきます。事故で幽体分離する姿をはっきりと見るのです。そして友人も治し、教師も治します。すべてが見えるということ、そして何でもできると言うこと(教師の治療にはセックスをしなければなりませんでした)はシャーマンに近づいていることだと思うからです。そして兄にも会えるようになります。

追加、コンセントとはここでは性的に問題のある人間が多数出てくる関係で、女性の性器という意味の暗喩らしい。解説による。これは気がつかなかった。いわれてみればこの映画セックスでずいぶん癒される人間が出てきます。まさにヴァギナを治癒の手段として利用したのですね。しかしそうなるとちょっと次元が低くなると思うのは私だけでしょうか。性的シーンは性的コンプレックスからの欲望のはけ口、として解釈してはいけないのかな。

まあとにかく、昔見たときはまあ変な映画だな、と思っただけでしたが、今回は本当に良い映画だと思いました。

3/3

「怪談かさねが淵」中川信夫監督 1957年

この監督は本当に息の長い監督です。そして主演の丹波哲郎。「大霊界」見たばかりなので

この映画はおかしささえあるのですが、俳優生活も本当に長いですね。新東宝のマークも今では珍しくなってしまいました。古い映画ですが怖さはありますよ。

「累ヶ淵」って千葉が舞台でしたっけ。舞台の場所は意外と覚えていないものですね。下総です。年月を経て見ると違った発見があるものですね。武士があんまから金借りているので江戸の中期以降でしょうし、飲んでいる酒が清酒なので武士階級は清酒を飲めたのでしょうか。この映画が正しいというわけではありませんが、なにせ「人間の条件」ではないおですが終戦から干支で一回りしかしていないときの映画ですからちょっと感慨深いものがあります。

とにかく、借金しているのに清酒飲めているので、怪談の主人公になってしまうのでしょう。武士階級の矛盾ですね。一番階級が高いのに金はなし。あんまを手打ちにしてしまうなんざ私でもできません。基本的にハンディキャップのある人はいじめたりできないものです。この武士はおかしいのでしょう。妻にもつらく当たるし、奉公人に死体の処理をさせます。妻が葬式に行くといったら怒って肩をもませるなんざ、普通の人間はできません。わざとしているなら別ですが、おかしい行動ですし発言です。ここで告白しますと、夜ひとりでこの映画観ていたのですが、ここで観るのやめました。背中がぞっとしてきました。ここからあとのことは後に観たのだと思ってください。語り口から気持ち悪くなりました。

次の日です。笑い

結局、武士も気がおかしくなり、妻を切り、そこいら中にあんまの顔が浮かぶ上がり自分で塁ヶ淵に落ちて行きます。そして残った子供は羽生屋にもらわれていきます。(拾われていきます)

そして20年。今ではまともな従順な奉公人になりました。そしてその家のお嬢さんのお稽古事についていくと三味線の先生はあんまの子供なのです。

そして奉公人のことを三味線の先生は好きでたまらない、関係です。しかし三味線の先生を好きな武士がもうひとりいます。そして奉公人が好きなお嬢様。おかしくなりそうですね。しかし役者の質がいい。無名というか知らないだけかもしれないがいい俳優いましたね。お嬢様には金持ちのいいなずけがいるので母はこの奉公人を追い出したくて仕方ないのです。愛に生きられたらたまらないと思うのでしょう。形式でも金持ちと一緒になってほしいと思うのは仕方ないことです。

しかし先生は三味線の撥で、お手伝いが奉公人が先生の父の仇と聞いた日に、父親がはじめに切られたところと同じところを怪我します。何かの因果でしょうか?

そして武士はお嬢様と奉公人の間を取り持つ親切な振りをして先生の嫉妬を買うように仕向けます。怖くなりそうですね。当然先生は追ってきます。そしてほんの弾みで階段からおちてしまいます。2代続く悲劇です。

そのあとお手伝いから父の仇と聞かされ逆上して恨みを晴らすべく直系の人間と悪巧みをした人間すべてを呪い殺して終わります。最後にあんまと武士の所の使用人が供養して終わり。怖いですよ。

3/4

 

「ファム・ファタール」 ブライアン・デ・パルマ監督 2002年

この監督の昔の作品、良いと思うんですが投売りされてますね。これは最近では昔のテイスト復活と言われた作品です。

冒頭の黒人の話す宝石泥棒の仕方すごいですね。あれくらいの覚悟がなければだめですね。そして「蛇女」の宝石とカメラマンの冒頭の女、BGMは坂本龍一さんの音楽。会場は「イースト・ウェスト」の試写会場。この映画が何か意味あるんでしょうね。

とにかく略奪のシーンの素晴らしさ、なんともいえない。あの黒人が失敗するところもいいですね。あのモデルはレズなんでしょうか。とにかく一応は進行できました。まる。

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