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 しかし今回の映画はこの監督にしては美人は出てくるし、映像もきれいだし、音楽もいいしずいぶんと映画がきれいになりました。本当にきれいな映画です。どちらかというとこの監督女優はあまり美人ではない人が多かったと思います。

冒頭の女(A)とします、Aが報復としてホテルの内部バルコニーで投げられたとき下にクッションがあり助かったのがひとつの転換期でしょう。あの目、「フューリー」みたいですよ。だいたい教会で母親に会うのが、ちょっと待てよ、逃がしてやれよ、と応援している自分に気がつくのです。それが裏切られるのですがね。楽しいですよ。裏切られ方。

7年後の人生、再会。普通の人生のほうが良かったのにねえ。3つの糸が錯綜しますねえ。

7年間で復帰した裏切られた男。またパリです。

今回の映画で感じているのは「ヒント」の数がすごく多いということです。ですから楽しみながら監督の作った話を楽しむという趣向になっているのです。ですから深く考えないで何でもあり、と思っているとよいでしょう。

私はフランス語はほとんど知らないのですが「SEX SHOP」とかは英語そのままの看板でいいのでしょうか?日本でも日本語あるのでフランスでもフランス語があると思うのですが。まあいいか。

しかしAはかなりいかれた女ですね。パパラッチ(B)もたじたじです。夫なんてチョろいものでしょう。Aの目的はどこにあるのか。とにかく途中1本の糸は切れたままというのが怖い。そう冒頭の犯罪で裏切られて刑務所に行った男たちです。Bを利用してこいつらを殺そうとしているのでしょう。ではBは?

逆にやられてしまうシナリオが完成。そしてセーヌ川に落ちていく。

さて本筋。

身代わりになった女が自殺しようとしております。今度は水槽の水もこぼれてません。何かが違う今回のシーン。現実なんでしょう。

いい女ジャン。と思うようなことをしてくれてますね。その徳の分だけハッピーになれました。パパラッチは相手しないほうが賢明でしょう。

いろいろな別テイクのエンディングがありそうな映画でした。面白いけど、なにかすっきりしない感じもするのです。

3/5

 

「アリゲーター」ルイス・ティーク監督 1981年 アメリカ

この手の映画は普通は見なかったんですが、「羊たちの沈黙」以来機会があれば避けないで見るようにしております。これもたまたま見ることになったんですがどうでしょうかね。

ワニショーでのハプニング。とにかくもう夢中になります。「あっ」と声を上げたら監督のセンスのよさですよ。観客のひきつけ方がうまい。このまま突っ走れれば最高なんですが。

画面に古さは感じます。80年がもう古い時代なんですね。何もない意外と空白の時代のような感じです。確かCDへの本格的な移行もこの頃です。ですから風景にLPはあるし、車は古いし、携帯はないインターネットもない時代です。ドン・ビト・コルレオーネの友人の役の俳優が出てます。懐かしい感じですよ。

映画に戻ると、アリゲーター(A)とします。これは子供のとき女の子に飼われていたのを父親が勝手にトイレに流してしまったのです。その後下水道で生きていて食べ物があるので大きく成長してしまった状態ですね。ここで疑問ですがAは人間を喜んで食べるのでしょうか?ちょうど動物実験の死体を製薬会社が経費削減で下水道に流していたのですがそのしたいではだめなのでしょうかね。まあ生きているものの方がおいしい感じはします。人間の肉は人間の食べるものから推測しておいしいでしょうしね。絶対的モラルで食べようとなどは微塵もおもいませんが。

まあ下水道ではAが有利でしたが捜索の手が入りマンホールを壊して地上に出てしまいました。大丈夫かな。すぐに殺されそうですが。これでおしまい、なんてなると思うけど、意外と引っ張るんですよ。

水があるところに逃げられるのが強い。ですから川とか下水道にすぐに逃げ込んでつかまらない。そして地上に出てきては人間ばかり食べる。そんなに食べられるものかと思うんですが、飲み込んでしまう。実際に人間ばかり被害に遭うから映画になるんですけどね。ペットばかり襲われていたらこんな恐怖心は生まれないでしょう。しかし映画観ていてなんで人間ばかり、それも短時間にあんなに食べられるのかと疑問に思った人はいないのでしょうか?私は楽しみながらそんなことばかり考えてました。

最後に始末したあと、また小さなアリゲーターが捨てられるのですが、これも大きくなるのでしょうか。

まあ一気に見てしまって時間がたつのが感じられなかったのであまり感想はないですがある意味楽しい映画です。怖くはないです。

3/6

「バウンス・KOギャル」 原田眞人監督 1997年

このときに高校卒業した女の子バイトで雇ったことあります。98年に大学一年生でしたので間違いないですよね。そう考えると意外と身近で怖い感じはします。あと場所柄毎日店の前を高校生が通学しているので複雑な感じもします。

産婦人科で高校生がずうずうしく待っていると男に付き添われた女がぶりっ子しています。そこに痛烈なひと言「だったらやるな」正論です。そのあとも爆弾発言が連続。「年に何回エッチしているかわからないですよ、うちの両親なんか」「遊び方とか教えてあげようと思うのです」「貯金なんかも私のほうがあるみたいだし」なにか涙出てくるような笑えるシーンです。親の立場ない。私も感じるのですが、最近男が妙に家庭に入り込んで気持ち悪いです。有休使って幼稚園の運動会はないだろう、と思いますけど。こういう親は馬鹿にされます。

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