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泣き声の後を追っていくと姉がいるのです。そして気絶するA.

そのあと嵐の中で教会に戻ってきたAもどき。確実に嵐の中に教会にいるというのは裏があります。そして翌日消えていて、海岸では自殺者が。まあ考えさせられますが、その時間を与えないまま、ストリップショーもどきのショーに。この辺はうまいと言うべきでしょう。最近よく見ているペドロ・アルモドバルより上です。このキャバレーを犯人一味が経営しているんです。そして一味の中から踊り子が死体に、そしてほかの一味はAの姉を見たと連絡が入ります。これで鎮魂の為の仕返し劇と思いますね。しかしまさか姉の霊に呼ばれて仕返しをしていくという話ですか。そして最後に正気に戻って結婚、なんていったら私は怒ります。仕返しする姿は「さそり」の梶さんみたいでいい雰囲気は出てます。松岡キッコさん。

予想と違ったのは仕返しが終わる前にBと神父(牧師という人もいるのでごっちゃごちゃになっているに会ってしまったことです。そのためBに別れてくれといいます。そして牧師に懺悔してすべてを話します。その上で最後まで復讐をするというのです。

この夜がいいのです。神父が殺しに来ます。神父が大ボスだったのです。そして生き残った二人がAの死体の前で大体の出来事の確認をします。そうなるとAが殺したというのは理解できても航海日誌をどうやって手にしたのかがわかりません。すると汽笛が2人を呼んでおります。船に行くとAの姉の夫が生きていてAの姉をミイラとして維持しておりました。しかしボスに殺されてしまいますがAが最後の復讐をするために来ます。AはBに助けられたのです。Bに虫の知らせをしたのはAの姿ですので少なくてもAの姉の亡霊はいたと思います。そしてAはボスを殺してそこにBが来ます。最後のお別れのキスをしてBを海に落として船は沈んでいきます。なんというか話は見えていて、ひねりも入っているのですが、なんといっても3人の怪演はすごい。松岡きっこ、岡田真澄、西村晃です。それだけでも見る価値あるというものです。

3/18

 

「吸血鬼ゴケミドロ」佐藤肇監督 1968年

この映画良いらしいですね。噂には聞いてました。はじめから気になる点がいくつもあります。まず飛行機の操縦室から見る空のダサさ、飛行機の中でのタバコ(これは禁煙ではなかったかも)ステュワーデスのコップの持ち方(普通接客業に従事しているものはお客が口をつけるあたりは絶対に持ちません)もろもろ。でも髑髏船も途中から加速度的に面白くなりましたからねえ。

墜落してからまたぶっ飛んでまして、宇宙生物学の研究者も乗ってます。今思うにこの当時かなりマイナーな映画ですよね。安保闘争とかもまだ学生レベルではやってましたからね。ビートルズも解散していないんですよまだ。そんなときにこの映画はかなりのオタクたちが作ったんでしょう。

そして宇宙船を見てしまうのですが、狙撃犯人が犠牲になります。その間もどこか判らないところに不時着して待機しているんですが夫婦は抱き合っているし、何か可笑しいですよね、この映画。でも冷静に考えると「エイリアン」みたいな密室劇で宇宙人により吸血鬼化した人間が襲うのですから怖いです。劇場で見たらやはり怖いでしょうね。血と肉を切るところ脳みそとかは根本的に怖いです(あたしはホラーだめですから)。

「宇宙生物実在論」とかいう先生も乗っているんですが、いまでは普通に宇宙人はいるでしょう、と考えてますけど、宇宙人が侵略に来たらしい。それで吸血鬼というのもちょっと可笑しいです。基本はエイリアンですが、怖さの元は人間です。人間が一番怖いというのが「世界残酷物語」にありましたが実際にそうです。宇宙人が地球侵略に来ているのでしょうがずいぶん時間かけすぎてますよ。これじゃ何年かかっても無理。「信じられるのは人間の心だけではないですか」というテーマも逆に生きてきます。どう終わるんでしょう?笑い

自分だけが助かりたいと思う人間はみんな死んでいきます、というより自分だけが犠牲になっても良いと思っていても雑踏の中にいるとほかの人の反応で先に死んでいってしまいます。きっと主人公たちみたいに人里はなれたところで信仰心のある人は生きていると思いますがとりあえず人類滅亡して終わるという珍しいパターンです。こういう終わり方は好きですね。しかしダサい映像です。脚本は何か魅力があるんですがねえ。35年前ですから仕方ないと思いますけど。主役の人シャンソンの歌手なんですね。役者としても有名みたい。高英男さんです。勲章もらっている人ですので相当な人でしょう。その人がこんな役というのもすごいのでしょう。

苔寺とみどろが池を合わせて割った名前らしいです。京都の撮影だということです。

3/19

「ピラニア」ジョー・ダンテ監督 1978年 アメリカ

最近、まったく見なかったジャンルのホラー映画にはまってます。なんといっても短くて気軽なのがいいですね。このタイプの映画は間違っても2時間越えません。ジョーズとかエクソシストみたいな大作は超えているかもしれませんが、この映画も90分。

そしてなんといってもわかりやすい。キャンプに出かけてカップルが地図にない施設を見つけて入ってしまった。そうしたらプールがあって泳ごうとなる。そこに、この映画の題名の魚が。笑うくらいにわかりやすい。ここまで2分くらいです。

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