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しかし交通事故で植物人間に。病院でたまたまBを介護士に推薦されて今までずっと続きます。BがDのことを好きだと、父親は知らないのです。しかしかなりスキンシップ、「女には自分が重要な存在だと思わせることが回復の第一歩」と信じて介護してます。

縮みいく人間という映画が出てきますが、彼氏が薬を飲んで解毒の薬が出来ないままどんどん小さくなって、途方にくれて母親のところに帰りますがその家をつきとめて迎えに行き、また一緒に生活をするうちに小さくなって体の上にのり、女の体内に陰部から入っていく、というシーンがあるのですが、胎内回帰願望と女を所有する願望を一致させる方法です。Bは女もそれを望んでいるというのです。

AはCが倒れる日に前の彼女の結婚式を見てました。その彼女とは年が離れすぎていて、自ら身を引いたのです。愛情は消えていなかったのです。それはつらいですよ。そのつらさをCも見て知っているのです。そしてCは逆にその日に昔の彼氏とよりを戻したのです。まったく逆。なんというめぐり合わせか。Bはそのことをうすうす感じていたという。関係が何か希薄というのが傍目に判るらしい。そして自分はDとうまくやっていく、結婚したいという。その前に映画の話を聞かせていたときに、なにか強姦したみたいなのです。妊娠したらしい。そして投獄され、Cが死んだニュースを聞いたAが病院に電話してその事実を知ります。面会に向かうのですが、Bの部屋を借りることになります。Bの部屋からバレエ教室を見てみるとDがおなか大きいままいるのです。かなりの衝撃ですよね。友人としてAはなにをしてやれるのか?Aは実際に友人なのか?たまたま劇場でそして病院で出会っただけの男ではないのか。いろいろなことが頭をよぎります。

しかしBはAを友人だと思ってすべてを話してくれたと思います。そして黙ってすべてを残して自殺。はじめてみたとき、Dが生き返っていたということと共に大ショックな展開です。完成したバレエの公演でAとDは出会いますがなんというかもう終わってしまったんですよ。意思は疎通してます。たぶん一緒になるんでしょう。

3/25

「薔薇の葬列」松本俊夫監督
これは期待してみたんですが(一度観てみたかった映画でした)はっきり駄作です。
すべてが中途半端。もともと「ゲイ」の映画ですのでゲイが美男子でなければ見るに耐えないのですが、ピーター(すごい美男子という触れ込みですが)ブスですね。
そして中途半端な権力への抵抗を描くのですが、これも時代を感じますが今ではもっと過激な映像があるので「おまえこんなことしていていいのか」と私は監督に言いたくなるくらい、初歩的なテクニックばかりです。
エディプスコンプレックスの表現で家族写真の父親のところを焼くなんてストレートすぎるし、映画を劇中で作っているのですが彼らがマリファナとか言っているのですが、存在自体がドラッグではないんです。今では逆に薬はやっていない品行方正な子がやっていたりする時代でしょう。
時代を割り引いても、ちょっとダサい。
しかし街の風景は良いですね。懐かしい風景というか日本はこんなに変わったんだ、と思うくらいに違います。そして人と触れ合うこと、外に出ることが時間つぶしになっていた時代ですね。オタク、文化というより外で仲間と出会っていた(どんな仲間でのいいのですが)時代だと思います。
今は活発な人もインターネットはやっているし(インターネットというだけで本当はオタクだと思ってます)DVDで映画を家で見ているしまさに日本人、世界の先進各国総オタク状態ですよ。私は商売柄、この流れをどうにか変えたいのですが、もう無理みたいです。
また快適に引き込もる商品が売れてますからね。液晶テレビ、CS,DVD,PC、インターネット、ADSLなどなどです。そして外に出るときは車。世間を見ていて思うのですが、車を買って乗っている人くらいしか消費していない感じがしております。いわゆる、クルマを買える人は勝ち組み、この人たちが車でいける駐車場のある施設で歩かずに雨に濡れずに買い物食事をして、その中ですれ違う人々との関係のみでまた家に帰ってDVD,インターネットというライフスタイルです。
その点、この映画の人たちはお金の使い方も派手ですし、無駄な使い方です。こういうのは大好きですね。そして、外に出て実際に人と会う、または出会う、という人間の出会いふれあいの基本を確実に行なっております。
しかしポスターになっているシーンはさすがに良いですね。あのイメージで観るとひどい目に会うことは間違いなし。あとは何も言うことなし、という程度。

3/26

 

「ハード・デイズ・ナイト」リチャード・レスター監督 1964年 イギリス

この映画何回観たことでしょう。楽しい時間です。ビートルズは人気あったんですよね。「ヘルプ」とともにファンの会の自主上映会によく行ったものでした。「レットイットビー」もそうでした。この映画昔、私の場合30年近くしか前ではないですが、映画でもかなり行列したんですよ。有楽町の日劇の前の映画館とか九段会館によく行ったものです。あとファンレター書くシーンがあるんですがファンレターって本当にあったんですよね。映画俳優になら出したことあります。昔スクリーンとかに俳優のファンレターのアドレスが書いてあって海外便で送ったものでした。返事って意外と来るんですよ。今ではインターネットで、意味ないのかもしれません。でも彼らの映画を追うと成長の度合いの速さに驚きますね。ストーンズは逆に変わらない方を選択したんですが、ビートルズの変わり方はすごい。

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