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なんというのでしょうか、かなりの方が今では見ることが出来ない方です。奥様になられた方や亡くなられた方など、今と俳優がまったく違うといっていいのでしょう。1981年ですよ、ついこの間なんですが。

映画はおかしい始まり方をします。婚約者(男のほう、A)がノイローゼで精神科にかかるとなると女のほう(B)の家族が急に反対します。AのノイローゼというのはAの兄弟が4人中3人までが失踪したということに起因します。そしてAの精神治療が始まるのですが心の奥底に立ち入るとのこと。とりあえずいいスタートです。まったく流れが見当つかない。景色も水戸東海村、沼津、熊本ときれいですし、女優陣、男優もですがきれいです。音楽もいいなあ。映画ってこのくらい世俗と違わなければだめですよね。

途中、暗示=呪いが出てくるのですが、その説明のときにサブリミナル効果を使うのです。この映画タイトルバックでやたら変な映像が挿入されていると思ったら、このことの布石だったのです。これもだましが入るんですがね。

「暗くて長いトンネル、トンネルを抜けると深くて吸い込まれそうな谷、またトンネルがあり左手に城跡が見えて、、」高森から高千穂のあたりではないか、ということです。

ほとんど書くことがないのですが、それは監督脚本が、話がばれない程度にうまく端折るからです。結局、もしかして、と思う材料を見ているものに与えないのです。事が起こってしまったら結果として説明は入ります。見ているものの好奇心は持続しますが、ちょっとずるい感じもします。熊本で「新薬の副作用」に展開したときは唖然としました。ここまで行くとつまらないとも思うのですけどね。しかし展開は高千穂線になりますね。この辺の景色はいいので画面がきれいです。

あとは、まあ人間関係の説明と、お金と誠意が違うこと、そのことで愛情も壊れること、などが描かれますが、ポイントが高千穂ですね。結局この映画のおいしいところは女優でも俳優でもなく高千穂が持っていってしまいました。実際に伊勢と同時に日本人なら行くべきところでしょう。でもお神楽の高千穂神社って意外と小さいですけど。

 

映画観ている人にしかわからないともいますが、順吉があの患者だったとは、思いませんでした。藤田まこと、丹波哲郎が本当にちょっとしか出ないのですが、いい味出てますね。

4/8

「私たちが好きだったこと」 松岡錠司監督 1997年

一番初めに女ふたりが(Aは鷲尾B夏川)男ふたり(Cは寺脇D岸谷)の飲んでいるバーの席の隣に割り込んで座る度胸がすべての話をスタートさせます。なんでも積極的に行かなければだめですよ。しかしそのまま居候ということで女が引っ越してきてしまいます。まあ確かに度胸です。しかしここまで来ると少し病的かな。Aの役です。

何で持ち主がリビングに寝なければならないのだろうか。女は強いです。Aは美容師、Bは不安神経症のOL、CはカメラマンDはインテリアコーディネーターかな。BDがくっつきます。というよりAにBを押し付けられます。そしてACがくっつきます。何かおかしいんですが、そんなことは忘れないと見ていられないですよ。BDの距離感はすごくいいですね。恋愛ってこんなもんでしょう。Bは妾の子だったという話も聞かせてくれるし、隠し事ないほうが溶け込みやすいんですよ。例とすると先日の「真夜中の招待状」は隠し事したために婚約解消になりました。

Bが昔、医学部受けたという話をすると、もう一度受験しなさい、となります。「勉強して、掃除洗濯して、食事作って3人の帰ってくるのを待っていればいい」といわれますが大変なことですよ。そんなことしながらBの親が来るしAは昔の恋人とよりを戻すし、微妙にずれ始めます。そしてBは映画ですので医学部に受かるのです。その医学部でもやはり男ができる。Aは昔の恋人の子供ができてしまうけど、堕胎させるんです。実際、私の周りでもいるのですが、美人って周りから狙われやすい分、意外とひどい目にあっている場合があるんです。男はどちらかというと平凡なほうが家庭はうまくいくみたいですね。これは私の経験談ですけど。

まあそれでAB揺れるし、Cも揺れるんですが、離れていくものは仕方ないんですよ。戻ってくるものは戻ってくるしね。結局これはハッピーエンドになるパターンです。あとは知らない。すごく気が楽なテレビドラマのような映画です。まあ、なんとなくDがババ引いた感じがありますけど、人が幸せになるならそれでいいでしょう。

4/9

「モーニングムーンは粗雑に」渡辺正憲監督 1981年

はっきり言ってつまらない映画です。しかしサザンと横浜、神奈川にゆかりのあるものには懐かしい風景が出てきます。それだけでしょう。原宿も懐かしいですね。

「ニューミュージックにはブスが多い、」すごいせりふですが。

あと何にもなくて、高橋洋子がブスになったなあ、と思ったくらい。「旅の重さ」のときは良かったんですが。

 

何も言うことないです。出演者もそんなに印象のない映画ではないでしょうか?しかしサザンオールスターズの曲をこれだけ使うのだったらもっといい映画は出来るでしょう。何でこんな変な映画になったのかわかりません。監督がいまいちなんでしょう。もったいない。

4/10

 

「プライベート・ソルジャー」 ジョン・アーヴィン監督 1998年

久しぶりに第二次大戦のヨーロッパ戦線を観ます。最近極東戦線ばかりで新鮮味がありますね。ノルマンディの上陸作戦の後です。バルジ大作戦とどう違うのか良くわかりませんが、面白いです。本当のことを言うとドイツ、ナチス側から描いたほうがもっと面白いのです。私たちの時代は子供の頃、まだこのような本、絵本で読んだ記憶があるのです。

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